外壁赤外線調査の仕組みとメリット|費用相場や打診調査との比較を解説

2022.05.07

外壁赤外線調査の仕組みとメリット|費用相場や打診調査との比較を解説

マンションやビルの所有者・管理組合にとって、建物の維持管理は重要な責務です。特に「特定建築物定期報告制度」に基づく外壁調査は、歩行者の安全を守るためにも欠かせません。近年、従来の打診調査に代わる効率的な手法として、赤外線サーモグラフィを用いた調査が注目されています。本記事では、外壁赤外線調査の具体的なメリットや費用相場、調査を行う際の注意点を詳しく解説します。

目次

外壁赤外線調査とは?法的な義務と背景

建築基準法第12条に基づき、特定建築物に指定された建物の所有者は、定期的に建物の状態を調査し報告する義務があります。この制度において、竣工や外壁改修から10年を経過した建物は、歩行者に危害を加える恐れのある外壁のタイル剥離などを確認するため、全面的な調査を行わなければなりません。

赤外線調査は、赤外線カメラを用いて外壁の温度差を測定し、浮き部を特定する非破壊検査手法です。太陽光や外気によって温められた外壁において、浮きが発生している箇所は健常部よりも温度が高くなる特性を利用しています。この技術により、足場を組まずに地上やドローンから迅速に調査を進めることが可能です。

赤外線調査と打診調査の違い・比較

従来主流であった「打診調査」は、テストハンマーで外壁を叩き、その音の違いで浮きを判断します。非常に確実性が高い手法ですが、建物全体を網羅するには足場やゴンドラ、ブランコ作業が必須となり、多大なコストと時間が必要です。一方、赤外線調査は遠隔から撮影を行うため、物理的な接触を必要としない点が大きな違いとなります。

調査コストと期間の短縮

打診調査と比較して、赤外線調査は足場の設置費用を大幅に削減できます。中高層ビルであれば、足場代だけで数百万円単位の差が出るケースも少なくありません。また、準備期間も短く、撮影自体は数時間から数日で完了するため、調査全体のスケジュールを大幅に圧縮できます。

居住者のプライバシーと安全性

マンションの外壁調査において、打診調査員が窓の外を移動することは、居住者の心理的負担になる場合があります。赤外線調査は離れた場所から撮影を行うため、プライバシーを侵害しにくいという利点があります。さらに、高所作業を最小限に抑えられることから、作業中の転落事故や通行人への資材落下のリスクを低減でき、安全性も向上します。

赤外線調査のメリットとデメリット

メリットとしては、前述した「低コスト」「短期間」「安全性」に加え、画像として解析結果が残るため、客観的なデータとして報告書に活用しやすい点が挙げられます。また、ドローンを活用すれば、隣接建物との間隔が狭い箇所や屋上付近など、地上からでは撮影が困難な場所も高精度に調査できます。

一方で、天候条件に左右されやすいというデメリットも存在します。雨天時や強風時はもちろん、日照が不足している面では正確な温度差が出にくいため、解析が困難です。北面のように直射日光が当たらない壁面では、気温上昇に伴うわずかな温度変化を捉える高度な解析技術が求められます。すべての部位を赤外線だけで判断するのではなく、状況に応じて打診調査を併用することが、精度の高い調査には不可欠です。

赤外線調査の費用相場

外壁赤外線調査の費用は、建物の延べ床面積や外壁の面積、立地条件によって変動します。一般的な目安としては、1平方メートルあたり200円〜500円程度とされることが多いですが、これはあくまで調査・解析費用のみの単価です。小規模な建物では最低保証料金が設定されている場合もあります。

打診調査では足場費用が別途加算されますが、赤外線調査は機材使用料や解析費用がメインとなります。トータルコストで見ると、5階建て以上の建物であれば、赤外線調査の方が3割から5割程度安価に済む傾向にあります。株式会社明康では、無駄を省いた効率的な調査体制により、コストを抑えつつ高品質な報告書作成を行っています。

高精度な外壁調査を実現する株式会社明康の技術

株式会社明康は、外壁赤外線調査およびドローン調査において豊富な実績を有しています。単に撮影を行うだけでなく、一級建築士や専門の技術者が画像を精査し、補修が必要な箇所を的確に判定します。また、赤外線カメラを搭載したドローンを駆使することで、高層ビルの上層部や複雑な形状の建物でも、死角の少ない調査を可能にしています。

外壁の状態を正確に把握することは、建物の寿命を延ばすだけでなく、将来的な修繕計画の最適化にもつながります。信頼性の高いデータに基づき、適切なメンテナンス時期を提案することで、資産価値の維持をサポートいたします。大阪を中心に全国各地での調査に対応しておりますので、定期報告や改修前の現状把握をお考えの際は、ぜひご相談ください。

まとめ

外壁赤外線調査は、コストパフォーマンスと安全性を両立させた現代の建物管理に最適な手法です。法的な定期報告義務を果たすだけでなく、建物の安全性を客観的に証明するためにも、専門知識を持った業者への依頼が重要です。打診調査との特性の違いを理解し、適切に組み合わせることで、より精度の高い外壁診断が実現します。建物の健康状態を把握し、安心・安全な環境を維持するために、最新の赤外線調査技術を活用してみてはいかがでしょうか。

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