外壁塗装と屋根塗装をセットで行うべき5つの理由|費用相場と注意点を徹底解説

2025.02.20

はじめに:なぜ「外壁」と「屋根」をセットで塗装すべきなのか?

家を建ててから10年ほどが経過すると、避けて通れないのが「外壁塗装」と「屋根塗装」のメンテナンスです。多くの専門業者は、外壁と屋根をバラバラに行うのではなく、セットで同時に施工することを推奨しています。しかし、一度に支払う金額が大きくなるため、「本当に今両方やる必要があるのか?」「セットにすることでどれくらい安くなるのか?」と疑問を抱く方も多いでしょう。

結論から申し上げますと、外壁塗装と屋根塗装をセットで行うことは、長期的なライフサイクルコスト(住宅維持費)を大幅に削減する最も賢い選択です。本記事では、セット工事の費用相場、足場代の節約額、塗料選びのポイント、そして失敗しない業者選びのコツまで、3000文字を超えるボリュームで徹底的に解説します。この記事を読めば、あなたの家のメンテナンス計画がより明確になり、無駄な出費を抑えることができるはずです。

1. セット工事最大のメリット「足場代」の大幅カット

足場費用は1回につき15万円〜25万円

外壁塗装と屋根塗装を同時に行う最大の経済的メリットは「足場代」です。高所での作業を安全かつ正確に行うためには、家の周りに金属製の足場を組む必要があります。この足場の設置と解体にかかる費用は、一般的な30坪程度の住宅で約15万円から25万円が相場です。

もし外壁塗装を今年行い、その3年後に屋根塗装を行った場合、足場を2回組むことになるため、単純計算で30万円〜50万円の足場代が発生します。しかし、セットで同時に行えば足場は1回分で済むため、それだけで約20万円前後の費用を浮かせることができるのです。これは、10年〜15年に一度のメンテナンスサイクルを考えると、無視できない非常に大きな金額です。

人件費と諸経費の節約

節約できるのは足場代だけではありません。業者の車両運搬費、現場管理費、さらには高圧洗浄のための水道代や養生シートの設置費用なども、1回にまとめることで重複を避けられます。現場監督や職人の移動コストも削減されるため、セット割引を提案してくれる優良業者も少なくありません。

2. 外壁塗装・屋根塗装セットの費用相場(坪数別目安)

セットで工事を行う場合の費用は、家の面積(延べ床面積)や使用する塗料のグレードによって大きく変動します。ここでは、一般的なシリコン塗料を使用した場合の「外壁+屋根セット」の概算費用を紹介します。

30坪(建坪15坪・2階建て)の場合

  • 総額目安: 80万円 〜 120万円
  • 内訳例: 外壁(約120〜150㎡)+屋根(約60〜80㎡)+足場代+付帯塗装

40坪(建坪20坪・2階建て)の場合

  • 総額目安: 100万円 〜 150万円
  • 内訳例: 外壁(約160〜200㎡)+屋根(約80〜100㎡)+足場代+付帯塗装

50坪(建坪25坪・2階建て)の場合

  • 総額目安: 130万円 〜 180万円
  • 内訳例: 外壁(約200〜250㎡)+屋根(約100〜120㎡)+足場代+付帯塗装

※上記はあくまで目安です。ひび割れの補修が必要な場合や、屋根の劣化が激しく「カバー工法」が必要な場合は、さらに費用が加算されます。正確な金額を知るためには、必ず現地調査に基づく見積もりが必要です。

3. 塗料選びで最も重要なのは「耐用年数」を揃えること

セット工事を検討する際、意外と見落としがちなのが「外壁用塗料と屋根用塗料のグレード(耐用年数)を合わせる」という点です。これは非常に重要なポイントです。

屋根の方が外壁よりも劣化が早い

屋根は外壁に比べて、直射日光(紫外線)や雨風をダイレクトに受けるため、劣化のスピードが約1.5倍早いと言われています。例えば、外壁に耐用年数15年のシリコン塗料を塗り、屋根にも同じ耐用年数15年の塗料を塗ったとしても、屋根の方が先に傷んでしまいます。

「屋根はワンランク上の塗料」が鉄則

次回のメンテナンスもセットで行うためには、次のような組み合わせで塗料を選ぶのが理想的です。

  • 外壁:シリコン塗料(耐用年数10〜12年) ➡ 屋根:フッ素塗料(耐用年数15〜18年)
  • 外壁:ラジカル制御塗料(耐用年数12〜15年) ➡ 屋根:無機塗料(耐用年数20年前後)

このように、屋根にワンランク上の耐久性を持つ塗料を選ぶことで、次回の塗り替え時期を外壁と屋根で一致させることができます。これにより、将来にわたって常に足場代を1回分に集約することが可能になります。

4. セット工事の工期と流れ

外壁と屋根をセットで塗装する場合、工事期間は一般的に「10日間〜14日間(約2週間)」ほどかかります。天候(雨や強風)によって数日延びることもありますが、基本的な流れは以下の通りです。

工事のステップ

  1. 近隣への挨拶: 工事開始の数日前に、近隣住民へ騒音や車両の出入りの説明を行います。
  2. 足場設置: 初日に足場を組みます(1日)。
  3. 高圧洗浄: 外壁と屋根の汚れ、苔、古い塗膜を強力な水圧で洗い流します(1日)。
  4. 下地処理・養生: ひび割れの補修や、窓などに塗料がつかないようビニールで保護します(2〜3日)。
  5. 屋根塗装(下塗り・中塗り・上塗り): 屋根から順に塗っていくのが基本です(3〜4日)。
  6. 外壁塗装(下塗り・中塗り・上塗り): 同様に3回塗りで仕上げます(3〜4日)。
  7. 付帯塗装: 雨樋や軒天、破風板などの細かい部分を塗ります。
  8. 確認・足場解体: 仕上がりをチェックし、問題がなければ足場を撤去します。

同時進行で作業を進めるため、別々に工事を行うよりもトータルの工期を短縮でき、生活への制限(洗濯物が干せない、窓が開けられない等)を受ける期間を最小限に抑えられます。

5. 失敗しないための業者選びのチェックリスト

「セットでお得になりますよ」という言葉だけで契約を決めるのは危険です。悪徳業者や技術力の低い業者を避けるために、以下のポイントを確認してください。

① 詳細な見積書が出されているか

「外壁・屋根塗装一式:〇〇万円」という大まかな見積もりはNGです。使用する塗料のメーカー名、商品名、塗布面積(㎡)、単価が明記されているかを確認しましょう。特に、下塗りの回数や付帯部分(雨樋など)の項目が抜けていないかチェックしてください。

② 現地調査が丁寧か

屋根に登る(またはドローンを使う)、外壁のひび割れの幅を測るなど、30分〜1時間かけて丁寧に診断してくれる業者は信頼できます。図面だけで見積もりを出すような業者は、後から追加費用を請求されるリスクがあります。

③ 自社職人か、下請け丸投げか

ハウスメーカーや大手リフォーム会社は、実際には地元の塗装店に下請けを出していることが多く、中間マージンが発生します。地元の「自社施工店」であれば、マージンがない分、同じ予算でも質の高い塗料を使用できたり、丁寧な施工が期待できたりします。

④ 保証内容とアフターフォロー

塗膜が剥がれた場合の保証期間は何年か? 定期点検はあるか? 契約前に書面で確認することが不可欠です。

6. 助成金や火災保険を活用してさらにお得に

セット工事は高額になるため、公的な支援制度を活用できる可能性があります。

自治体の助成金・補助金

多くの自治体では、「遮熱塗料」を使用した省エネリフォームに対して助成金を出しています。外壁と屋根の両方に遮熱塗料を採用することで、数万円から最大20万円程度の補助が受けられる場合があります。お住まいの市区町村のホームページを確認してみましょう。

火災保険の適用(台風や雹の被害がある場合)

もし屋根や外壁に「台風による損害」や「雹(ひょう)によるへこみ」がある場合、火災保険の「風災補償」が適用される可能性があります。塗装費用そのものは保険対象外ですが、破損箇所の修理費用や足場代が保険で賄えるケースがあり、結果としてセット塗装の自己負担額を大幅に減らせることがあります。

7. まとめ:セット塗装は「家を守るための投資」

「外壁塗装 屋根塗装 セット」という選択は、単なる費用の節約術ではありません。足場代を20万円節約し、塗料の耐用年数を揃えることで、次回のメンテナンス費用も最小化する「賢い住宅資産管理」です。

10年に一度の大きな買い物だからこそ、安さだけで選ぶのではなく、15年後、20年後の家の状態を見据えた計画を立てましょう。まずは信頼できる地元の業者を数社選び、相見積もりを取ることから始めてみてください。適切な時期に適切なメンテナンスを施すことで、あなたの大切な住まいはより長く、美しく保たれるはずです。

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